2009年 10月 27日
なぜ高気密、高断熱の家は夏暑い?(屋根断熱)
なぜ高気密、高断熱の家は夏暑いのか? ここにQ値のからくりがあります。
一般に関東では、Q値から熱損失を計算してみると冬が最も厳しくなります。冬の場合は暖房です。しかし、冷房の場合は話が別で、暖房にない、Q値には反映されていないファクターを考慮する必要があります。まず夏の窓からの日射取得の問題はQ値には考慮されていません。エアコン能力の選定基準となる最大負荷は東京では夏場を想定しなければいけなかったりするのは、これが原因です。(平均負荷はやはり、冬場が大きい。)また、同等に大きな問題として湿度除去があります。24時間換気はその換気量の顕熱相当分はQ値に反映されていますが、除湿した空気を排出し、湿った空気を取り入れてまた除湿するという潜熱相当分が考慮されていません。これは気積にもよりますが、我が家の場合最大で1.5kw相当になり、実は顕熱の損失よりずっと大きいのです。これは全エンタルピーの損失として考慮しなければなりませんが、されていません。それに加えて前述したような屋根から入射する熱量の大きさが壁よりも大きい事も考慮されていません。よく言われるように、高気密・高断熱の家は冬は快適だが夏は暑い理由はそこにあります。Q値的には面積1/6の屋根の断熱を壁並みにしてもそれほど響きません。しかしそれでは夏の暑さはしのげません。だからといってそこに例えば規格外の200mmの断熱ボードを使用するとコストアップになります。ここがQ値のインチキで、ハウスメーカーは家を売るためにQ値を下げる努力はするが、Q値にはあまり効かない屋根の断熱は適当にする。要するに夏の暑さはどーでもいいのです。一般の家の購入者の知識が乏しい事を利用した商法だと思いますが、Q値の定義そのものが現状を反映していない事も問題です。省エネ基準を考えた経産省はこの点を考え直さないと、夏の省エネは極めていい加減なものになってしまいます。
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by toshiohm | 2009-10-27 08:46 | 断熱


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