2009年 10月 28日
ツーバイフォータイプの家の問題点の中で懸念されるのは材質の問題です。主として使われているホワイトウッド(スプルース材)は日本のような高温多湿な環境に向いていません。非常に腐りやすく、シロアリの被害にも遭いやすいようです。これに関しては多くの脅迫的な記事が見られます。なんと3年でぼろぼろに腐っています。しかし、これは土中放置などの過酷な条件でのことであり、米欧で問題が発生している訳ではないようです。また、よく見るとこれらの記事の出所は国産林業業者関連である場合が多い事に気づきます。輸入木材であるホワイトウッドに押され続けた結果なのかもしれません。世界的バイオリンの名器ストラデバリウスにスプルース材(といっても赤トウヒですが)が用いられている事を知っている人は少ないし、また家具もホワイトウッドで作られる場合もあります。これは乾燥ホワイトウッドの寸法的な狂いが少ないことを利用しているようです。現在大手(ミサワ、スェーデンハウス、東急ホーム、三井ホーム...などが採用、住友林業は採用をやめたらしいですが)を始め、多くのメーカーが採用している事を考えると、それほど切迫した危険があるとも思えません。しかし、このネガティブキャンペーンも全く事実無根の嘘というわけでもありません。条件が悪ければスプルース材は急速に腐食する事も事実です。従って十分な注意が必要だと思います。ハイレンハウスを選んだのはこの点で多くの合格点が出せたからでもあります。 結露 まず一番に結露の防止です。一般的にグラスウールはスカスカで水蒸気の内部拡散が容易です。例えば台所の水蒸気が冬場断熱材内を拡散しながら外部に向かって冷却されると必ず結露します。この結露はホワイトウッド腐食の最大の原因となる可能性があります。ただ、スェーデンハウスはグラスウールを使っており、それで100年もつといっていますから、それほど心配もないのかもしれませんが、高温多湿な日本での実績はせいぜい20年くらいではないでしょうか。アイシネンは内部の水蒸気拡散速度が非常に小さく、内部結露はおこりにくいと考えています。また、殆どの顕著な結露は窓周辺で発生します。その点で木枠窓は最高です。 壁通気 ツーバイフォーは基本的に壁の中は密閉されています。これは防火上有利ではありますが、とくに現場発泡ウレタンなどで埋めてしまうので、室内側への乾燥ができません。従って木材が湿ったら、必ず外側へ向けて水分は蒸発しなければなりません。従って、最外壁とツーバイフォー建材との間に通気層をもうける必要があります。ハイレンハウスでは透湿防水シートをはり、通気層を設けるのが標準になっていました。 床下の湿気 床下の湿気対策も非常に重要です。特に基礎周辺の構造材が腐食しては大問題です。土台は腐食に強い米ヒバなどが使われますので心配は少ないですが構造材も床下環境にさらされます。ハイレンハウスでは自然換気が標準です。単なる自然換気程度で大丈夫かどうかはわかりません。特に春から夏にかけて基礎の温度がまだ気温より低いときに急激に湿度が上昇するはずです。今回の家では床暖房の関係もあって、床下を外気に対しては密封します。また床下湿度を測定する予定で湿度次第では換気する事も考えます。 防水 設計中の我が家は屋上バルコニーが多く、バルコニーは防水が大切です。雨漏りは最も家の耐久性を劣化させます。この点はハイレンハウスが防水工事を本業とする日栄商工の子会社である点でまあまあ安心しています。 しかし、上記の話はキチンと施工できての話です。これらが遵守されるように最新の注意で現場を見ようと思っている次第です。 ■
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by toshiohm
| 2009-10-28 09:26
| 設計
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